Memcached と Redis キャッシュのどちらを使用すればよいですか?

memcached vs redis

🔹 Memcached – 長所と短所

✅ 長所:

  1. 非常に高速:キー・バリュー形式のデータの保存と取得が非常に速い。
  2. シンプルで軽量:導入や運用が簡単。
  3. 一時的なキャッシュに最適:永続化を必要としない用途に向いている。
  4. 水平スケーリングが簡単:クライアント側のシャーディングに対応。
  5. メモリ効率が高い:小さいオブジェクトやテキストデータに最適。

❌ 短所:

  1. キー・バリューのみ対応:リスト、セット、ハッシュなど複雑なデータ型は扱えない。
  2. 永続性なし:再起動や障害時にデータが失われる。
  3. 高機能の不足:Pub/Sub、Luaスクリプト、トランザクション、TTLなどの機能がない。
  4. ネイティブなレプリケーションやクラスタリングがない:拡張には外部ツールが必要。

🔹 Redis を使用すべきタイミング

✅ 以下の場合は Redis を使用:

  1. 複雑なデータ構造が必要な場合:リスト、セット、ハッシュなどの使用に対応。
  2. 永続性が必要な場合:AOF や RDB によりデータを保持できる。
  3. 高度な機能が必要な場合
    • 各キーごとの TTL
    • Pub/Sub 機能
    • Luaスクリプト
    • トランザクション(MULTI/EXEC)
  4. スケーラビリティや高可用性が必要な場合:レプリケーション、Sentinel、クラスタに対応。
  5. 動的なWebアプリケーション:ユーザープロファイル、カート、トークン管理などに最適。

🔸 Memcached vs Redis の比較表

項目MemcachedRedis
データ型単純なキー・バリューリスト、セットなど多様
永続性❌ 非対応✅ 対応
シャーディングクライアント側のみクラスタ対応
Pub/Sub 機能❌ なし✅ あり
キャッシュ速度✅ 非常に高速✅ 高速(少し重い)
導入の容易さ✅ 非常に簡単✅ 比較的簡単(やや複雑)

🧠 まとめ

  • 👉 Memcached は、単純で高速なキャッシュが必要な場合に最適です。
  • 👉 Redis は、高機能・永続性・拡張性が求められる場面で使うべきです。

特に 多くのユーザーや動的機能を持つWebサイト(ECサイト、SNS、チャットなど) を構築する場合は、Redisが適しています